
2025年6月23日、ついに Sapphire Reserve のビジネスカード版である Sapphire Reserve for Business がリリースされました。
今回はその気になる特典や、新たに始まったURポイントブーストや Amex FHR の Chase 版である The Edit などについても焦点を当てて解説していきます。
【評価・年会費・特典】

Sapphire Reserve for Business Credit Card | ||
---|---|---|
おすすめ度 | ★★★☆☆ | |
カードブランド | Chase / Visa / Business | |
年会費 | $795 (従業員カードは$0) | |
ポイント還元率 | 8x | Chase Travel 経由の予約 |
5x | Lyft | |
4x | フライト・ホテルへの直接予約 | |
3x | オンライン広告 | |
1x | その他 | |
初回限定サインアップボーナス | 200,000 Points | |
ボーナス条件 | 6カ月以内に$30,000の使用 | |
主な特典 |
URポイントを提携会社に転送可能 Chase Travel でポイント価値上昇 $300 トラベルクレジット $500 The Edit クレジット($250/半年) Sapphire Lounge へのアクセス Priority Pass $120 Global Entry クレジット($120/4年) DashPass membership ($120相当/年) $300 DoorDash プロモーション($5+$10x2/月) $200 Google Workspace クレジット $400 ZipRecruiter クレジット($200/半年) $120 Lyft クレジット($10/月) $100 giftcards.com クレジット($50/半年) IHG プラチナエリートステータス レンタカー補償 |
|
暦年$120,000利用後に 開放される特典 |
$500 Southwest クレジット Southwest A-List ステータス IHG ダイヤモンドエリートステータス $500 The Shops at Chase クレジット |
|
外国為替手数料 | なし | |
申込リンク | →公式リンク← |
まだ初期段階の評価にはなりますが、正直言って年会費が高すぎてサインアップボーナスのもらえる初年度以外は、その価値を見出すのは難しいカードです。
もし1年以上カードをキープする予定がある方でしたら、まだ使いやすいパーソナル版の Sapphire Reserve の方がおすすめです。
とは言え、ビジネスカードは Chase 5/24 にカウントされませんし、ビジネス版 Sapphire Reserve の方がサインアップボーナスは大きいなど、こちらのカードにも魅力があります。
カードの大きな魅力の1つは Sapphire Lounge へのアクセス権を持つプライオリティパスです。
加えて使い勝手のいい $300 のトラベルクレジットも年会費の相殺に役立つでしょう。
ただし、これらはパーソナル版の Sapphire Reserve と共通の特典です。
暦年で $120,000 利用後の特典は悪くないものの、ポイント還元率のボーナスが付くカテゴリに魅力が無いこのカードではその額を使うほどのメリットは無いでしょう。
ガチビジネスで年間数万ドル以上オンライン広告を出している方には良いのかもしれません。
【サインアップボーナス】

公開されたばかりのこのカードのサインアップボーナスは以下の様になっています。
獲得ポイントは満足の行くものだと思いますが、$30,000のミニマムスペンドはかなり厳しいです。
かなり強く意識しているだろう Amex Business Platinum の期間限定のサインアップボーナス;3か月以内に$20,000の利用で 250,000 ~ 300,000 MR Points を獲得、と比べるとやはり少し負けていると感じます。
規約上、サインアップボーナスの受け取り条件に目立った制限はありません。
Business Ink 系のカード同様に「同じカードを持っていると受け取れない」や「過去に同じカードのボーナスを受け取っていると新しいカードのボーナスは受け取れない」といった制限が見られないので、承認さえされればボーナスのおかわりは可能だと思います。
【UR ポイントの使い道】

Chase Travel ポータルを利用
以前は1ポイントを Sapphire Preferred と Ink Preferred は 1.25 セント、Sapphire Reserve は 1.5 セントで無条件で使えましたが、新しいカードからはこの特典は無くなっています。
代わりにポイントブーストという特典が追加されました。
これは通常は1ポイントは1セントとしか使えませんが、予約の内容によっては最大2倍の2セントで使えるというものです。
必ずしも Chase Travel ポータルを利用することがお得というわけではないので、現金での直接予約やマイル・ポイントを使った予約とよく比較することが大切になるでしょう。
ホテル利用

The Edit の対象ホテルは全て2倍、その他のホテルでも2~1.75倍はそこそこ見つかりました。
Marriott や IHG のポイントブースト対象ホテルの場合、UR ポイントをホテルポイントに転送して予約するより、Chase Travel で UR ポイントを使って予約する方がお得になるでしょう。
ただポイントブースト対象のホテルは基本的に高級路線です。
フライト利用

Chase と提携のある United 航空や Southwest 航空でポイントブーストの対象便が見つかりました。
倍率はエコノミーは1.5倍、プレミアムエコノミーは1.75倍、ビジネスとファーストは2倍となっています。
American 航空や Delta 航空ではポイントブーストの対象便は見つかりませんでしたが、私の探し方が甘いのか、今後状況が変わっていくのかは分かりません。
提携マイル・ポイントへ交換

United 航空や Southwest 航空のマイルや Hyatt ホテルのポイントなど、提携先に転送するのも相変わらず優れた使い道です。
特にハイアットの場合は上記の Chase Travel ポータル経由で使うよりもハイアットポイントにして使った方がお得であることが多いはずです。
詳しくは下記記事にて。

【保存版】Chase URポイント 最高の使い方について Ultimate Rewards Points解説
Chaseのポイント、Ultimate Rewards Pointsについて解説します。1ポイント当たりの価値やその有効期限、そして航空券やホテルへの使い道等の完全ガイドです。
【$300のトラベルクレジット】

Sapphire Reserve for Business のトラベルクレジットは年間$300与えられ、以前のパーソナル版 Sapphire Reserve の特典と同じものです。
トラベルクレジットは毎年カードを作った日前後に付与されます。暦年で1月1日に付与されるわけではないので注意しましょう。つまり年末に作ってトリプルディップは出来ません。
このクレジットは旅行カテゴリであれば大抵なんでもトリガーされるのが非常に優れた点です。
飛行機のチケットやホテルの宿泊料金だけでなく、Chase が旅行にカテゴライズするもの、レンタカーやクルーズ、旅行代理店での使用や駐車場料金、有料高速道路やタクシーなどで使うことができ、特に登録等もいりません。
ちなみにこの$300のクレジットの利用ではURポイントは獲得できません。
【ラウンジアクセス】
Chase Sapphire Lounge

Chase の Sapphire ラウンジは非常に評価が高く、私も実際に利用したことがありますがおすすめです。
入場に はChase のアプリから Sapphire Reserve 用のプライオリティパスを表示するか、それを Wallet に追加しておく必要があります。
カード所持者本人だけでなく、2名まで無料で同伴者を連れていけます。それ以上となると追加料金が必要です。また2歳未満の子供は手数料がかかりません。
パーソナル版の Sapphire Reserve は追加カードである Authorized users カードでも入場することが出来ますが、ビジネス版 Sapphire Reserve の追加カードである従業員カードでは年会費が$0なこともあり、ラウンジには入場出来ません。
現在、Boston (BOS)、New York City (LGA)、New York City (JFK)、Dulles Airport (IAD)、Philadelphia (PHL)、Phoenix (PHX)、San Diego (SAN)、Hong Kong (HKG)にオープンしています。
詳しくは下記記事で解説しています。

Chase Sapphire Lounges 利用ガイド!
クレジットカードラウンジとしては評価の高い、Sapphire Lounges について、アクセス要件や場所などを解説していきます。
Priority Pass lounge

Sapphire Reserve の特典でプライオリティパスを有効にすることが出来ます。
プライオリティパスで世界中の1400を超える空港のラウンジに入ることが出来ます。ラウンジの場所については公式サイトをご確認ください。
前述の通り Chase のアプリから Sapphire Reserve 用のプライオリティパスを表示するか、それを Wallet に追加しておきましょう。
同伴者を2名まで(本人含めると3人)無料で入ることが出来るのが嬉しい点です。
ラウンジのクオリティはもちろん場所にもよりますが、基本的に Sapphire Lounge や Amex のセンチュリオンラウンジ、その他のエアラインラウンジに比べると劣ります。
Air Canada Maple Leaf Lounge

Sapphire Reserve はエアカナダのメイプルリーフラウンジへのアクセスも提供しています。
ただし全てのメイプルリーフラウンジが対象ではなく、利用にはエアカナダかスターアライアンス提携航空のチケットが必要です。
また同伴者は無料ではなく、追加料金がかかります。
クレジットカードと搭乗券で入場が出来、プライオリティパスは必要ありません。
【The Edit by Chase Travel について】

The Edit とは
The Edit とは Chase の提供する高級ホテルプログラムです。
Amex の FHR (Fine Hotels + Resorts) をよく知る人は、それの Chase 版だと考えると分かりやすいでしょう。
Chase Travel という専用ポータル経由ではあるものの、そのホテルプログラムのポイントも獲得出来る点も嬉しいです。(おそらく宿泊実績も付くと思います。)
Sapphire Reserve メンバーは The Edit プログラムを利用してホテルを予約することで以下の特典を得ることが出来ます。
Amex の FHR との比較
Amex の FHR (Fine Hotels + Resorts) と比べると午後4時までのレイトチェックアウトが保証されていない点は大きな欠点です。
Amex のパーソナル Platinum には FHR で使えるクレジット特典がありますがこれは$200です。対し Sapphire Reserve の The Edit クレジットは$250なので少し高いです。
しかし Amex Platinum には最低2泊の制限は無いので使いやすさとしては Amex FHR に軍配が上がるでしょう。
また現金を使った際の獲得ポイントは Amex Platinum 1倍に対し Sapphire Reserve は8倍なので Sapphire Reserve が大幅に優れています。現金で使うことがあればの話ですが。
【クーポン特典】

The Edit
半年で$250のステートメントクレジット、1年の合計で$500
前述の The Edit by Chase Travel で前払いをした場合に利用できる。最低2泊必要。
Global Entry, TSA PreCheck, NEXUS
4年に1回$120のステートメントクレジット

Global Entry & TSA PreCheck 特典付きのおすすめクレジットカード
Global Entry & TSA PreCheck 特典付きのクレジットカードをまとめました。
DoorDash
DashPass($120/年 相当)が無料(2027/12/31まで)
DashPass を有効にした状態で以下を獲得、合計$300

Chase カードの DoorDash の特典を絞りつくそう
Chase カードの DoorDash の特典についてまとめていきます。
Google Workspace
1年で$200のステートメントクレジット
ZipRecruiter
半年で$200のステートメントクレジット、1年の合計で$400
Lyft
Lyft アプリで毎月$10の割引、1年の合計で$120(2027/9/30まで)
Lyft Cash へのチャージではトリガーされない模様
Giftcard.com
半年で$50のステートメントクレジット、1年の合計で$100
対象のギフトカードはこちら;giftcards.com/reservebusiness
【その他の特典】

IHG One Rewards プラチナステータス
会員番号登録で IHG のプラチナステータスを獲得
レンタカー補償
プライマリーの自車両損害補償。ただしビジネス目的である場合のみ。

【保存版】Chase Sapphire Preferred/Reserve付属のレンタカー保険について
Sapphireカード特典の補償でカバーできる範囲はどこまでなのか、その条件、除外項目など、詳しく解説します。
暦年で$120,000利用後の特典
暦年で Sapphire Reserve for Business で $120,000 の利用を行うと以下の特典が解放されます。
【ポイント還元率】

Sapphire Reserve for Business は $1使用で1URポイント獲得を基礎とし、以下のカテゴリと倍率でポイントが獲得出来ます。
Chase Travel 経由の予約で8倍
Chase Travel で予約した航空券、ホテル、レンタカー代などが対象になります。
専用ポータル利用の倍率としては、Amex Platinum の5倍・Venture X のフライト5倍には勝っていますが、Venture X のホテル・レンタカー10倍には劣ります。
Lyft 利用で5倍
ライドシェア利用でもらえるポイントとしては最高クラスです。2027/9/30 まで有効な特典です。
フライト・ホテルへの直接予約で4倍
フライトに関しては Amex Platinum の5倍には劣ります。
ホテルに関してはそのホテルのクレジットカードを持っていないのであればよい選択肢となるでしょう。
オンライン広告で3倍
ソーシャルメディアサイトや検索エンジンなどのオンライン広告が対象です。
【パーソナル版 Sapphire Reserve との比較】

パーソナル![]() |
ビジネス![]() |
|
---|---|---|
メインユーザー年会費 | $795 | $795 |
追加カード年会費 | $195 | $0 |
ポイント獲得率 | ||
Chase Travel | 8x | 8x |
フライトとホテル | 4x | 4x |
ダイニング | 3x | 1x |
オンライン広告 | 1x | 3x |
Lyft (2027/9/30まで) | 5x | 5x |
特典 | ||
ポイントブースト | 1 Point = 1~2セント | 1 Point = 1~2セント |
提携プログラム ポイント転送 |
可 | 可 |
旅行保護 | 可 | 可 |
プライオリティパス (同伴者2名) |
利用可 | 利用可 |
サファイアラウンジ (同伴者2名) |
利用可 | 利用可 |
追加カード ラウンジ利用 |
利用可 | 利用不可 |
IHGプラチナステータス (2027/12/31まで) |
あり | あり |
Apple TV+ サブスク | あり | なし |
Apple Music サブスク | あり | なし |
クレジット特典 | ||
トラベルクレジット | $300/年 | $300/年 |
Global Entry / TSA Pre / Nexus |
$120/4年 | $120/4年 |
The Edit (Hotels) | $250/半年 | $250/半年 |
Lyft | $10/月 | $10/月 |
DoorDash (Restaurant) |
$5/月 | $5/月 |
DoorDash (非 Restaurant) |
$10x2/月 | $10x2/月 |
Sapphire Reserve Exclusive Tables |
$150/半年 | なし |
StubHub | $150/半年 | なし |
Peloton | $10/月 | なし |
ZipRecruiter | なし | $200/半年 |
Google Workspace | なし | $200/年 |
giftcards.com | なし | $50/半年 |
高額出費特典 | ||
必要額 | $75,000/暦年 | $120,000/暦年 |
IHGダイヤモンドステータス | あり | あり |
Southwest A-List ステータス | あり | あり |
Southwest クレジット | $500 | $500 |
Shops at Chase クレジット | $250 | $500 |
【その他の対抗カード】
Amex Business Platinumx

年会費:$695(ただし2025年後半に$895に上がるとの噂あり)
過去最高ボーナス:3ヵ月に$20,000利用で300,000 MR ポイント獲得
アクセス出来る空港ラウンジの数はやはりセンチュリオンラウンジを持つアメプラに軍配が上がります。
Venture X Rewards

年会費:$395
過去最高ボーナス:3ヵ月に$30,000利用で300,000 キャピタルワンマイル獲得
何といっても年会費が良心的でカード特典がシンプルで分かりやすいのが素晴らしいです。
【カード申し込み】

現在このカードは紹介が出来ず、公式からの申し込みのみになります。
公式リンクは以下からどうぞ。
→公式リンク←
【まとめ】

いかがだったでしょうか。新カードでプレミアカードとなると情報量が多く読むのも大変だったのではないでしょうか。
個人的には Sapphire ラウンジにアクセスできるビジネスカードと言う一点だけでも価値があります。
サインアップボーナスのみの目的であれば、Amex の Biz Gold や Biz Platinum、Chase の Ink シリーズの方が効率がいいので、Sapphire Reserve for Business はあまりおすすめ出来ません。
人によってはパーソナルの Sapphire Reserve や Sapphire Preferred の方がより良い選択肢であるということは十分に考えられます。
特典をよく吟味し、なお価値があると感じるのであれば申し込みをしてみてはいかがでしょうか。

Chase Sapphire Reserve の特典改訂が決定
Sapphire Reserve の年会費上昇を伴う特典内容変更が発表されましたので情報をシェアします。また Sapphire Preferred や Ink Preferred 持ちにも関わる変更、Chase の承認ルールの変更なども発表されました。
以上、お読みいただきありがとうございました。皆さまのクレジットカードの作成の一助になれば幸いです。
X(旧Twitter)もやってますので是非フォローしてください。
ブログランキング参加しています。よろしければクリックをお願いします。


0 件のコメント:
コメントを投稿